国内データセンター向けネットワーク機器市場は、2022年にかけてマイナス成長に。IDCが調査動向および予測を発表
企業のクラウド利用が進んでいるが、それらインフラを構成する国内データセンター向けネットワーク機器市場は今後どのように推移していくのか。IT専門調査会社 IDC Japanは、2018年10月、データセンター向けイーサネットスイッチとアプリケーションデリバリーコントローラーから成る国内データセンター向けネットワーク機器市場の2017年の実績と今後の予測を発表した。
製品分野別に見ると、データセンター向けイーサネットスイッチ市場は、2017年にパブリッククラウドサービス向けや企業の更改需要により、前年比17.7%と大きく成長した。今後もパブリッククラウドサービス事業者を始めとするハイエンドデータセンター事業者によるデータセンター拡充を受け、旺盛な需要が続くとみられる。
一方で、100Gbイーサネットを始めとする今後の主要速度/技術におけるポート単価の下落が著しい。市場規模の拡大が抑制傾向であることから、本レポートでは2017~2022年のCAGR(年間平均成長率)について、マイナス1.8%と予測した。
2017年のADC (Application Delivery Controller)市場は、前年を大きく下回り、前年比成長率はマイナス17.1%。市場規模も203億円と2010年以降最低を記録した。今後もこうした傾向は続くとみられ、国内ADC市場は2017~2022年のCAGR 0.5%とほぼ横ばいと予測している。
また、2017年のデータセンター向けイーサネットスイッチ市場のベンダー動向を見ると、同市場をリードするシスコシステムズは、売上、シェアともに伸長。急速な成長を続けるアリスタネットワークスは、ついに国内第2位にまで浮上した。
IDC Japan コミュニケーションズ グループマネージャー 草野賢一氏は次のように述べている。
「データセンター向けネットワーク機器ベンダーは、クラウドシフトとメガクラウド事業者の影響力拡大に即した製品戦略、技術戦略に転換すべきである。また、データセンターネットワークの技術的ヘゲモニー争いにおいても、ライバルはメガクラウド事業者であるという意識の下に、主導権維持に努めるべきである。」
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