2018年度上半期のPCサーバー出荷台数は5年ぶりに増加、金額は3半期連続増加~MM総研調べ

MM総研は2019年1月10日、2018年度上半期国内PCサーバー出荷実績の集計結果を公表した。出荷台数が前年同期比8.2%増の21万4,615台となり、5年ぶりに増加に転じた。出荷金額は前年同期比13.6%増の1303億円で、3半期連続の増加という結果になった。




※年度別に集計した国内PCサーバー出荷台数。2018年度は予測。グラフ上段は上期、下段を下期を指す。カッコ内の数値は前年度比あるいは前年同期比。(出典:MM総研)


MM総研は、出荷金額が前年同期比で2けた上昇した要因として、サーバー仮想化の進行により、大型で単価が高いサーバーに需要が移ったという点と、大学や研究所での科学演算(HPC:High Performance Computing)に向けた大型サーバーの出荷実績があった点を挙げている。

そして、5年ぶりに出荷台数が増加に転じた要因としては、分散型サーバーによるHPCの需要拡大に加えて、フィンテックやデジタルトランスフォーメーションといった新しい分野を指向する企業や団体からの需要が増加した点を挙げている。中長期的に見ると、以上の用途で使用するサーバーはクラウドに移行していくと考えられるが、現状は多くの企業や団体がクラウドとオンプレミスを併用している。

MM総研は2018年下期も、上期と同様の傾向が続くとしている。フィンテックやデジタルトランスフォーメーションといった用途での需要拡大が続き、金額では前年同期比9.7%増の1530億円、台数は3.8%増の24万4000台となり、2018年度通期では金額が11.4%増の2833億円、台数が5.8%の45万9000台に達するとしている。

今後の傾向としては、クラウドのオンプレミスの併用が続くという点と、AI(人工知能:Artificial Intelligence)用途でGPU(Graphics Processing Unit)サーバーの出荷台数増加が見込めると予測した。課題には、クラウドとオンプレミスを併用する環境での運用管理を挙げている。エッジ端末、アプリケーション、データなど、システム全体をどのように維持管理するのかという問題だ。そして大手クラウド事業者が常に機能更新とセキュリティアップデートを続け、サービスレベルを公表しているが、同様な考え方でオンプレミス環境を運用し、サービスレベルとセキュリティ強度を維持できるかという課題も挙げている。

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