新卒エンジニアは「企業文化・会社の雰囲気」を重視。会社選びでの世代間ギャップが明らかに(VSN調査)

株式会社VSNは2020年5月、「会社選びやキャリア志向に関する意識調査」の結果を発表した。新卒102名および、ゆとり世代(1987年~2002年生まれ)356名、氷河期世代(1970年~1984年生まれ)352名、バブル世代(1965年~1969年生まれ)219名のエンジニアを対象としたもので、調査時期は2020年3月25日~30日。調査の結果により、令和初めての新卒エンジニアと各世代で、キャリアや働き方に関する意識の違いが明らかとなった。

新卒エンジニアは「企業文化・会社の雰囲気」や「キャリアアップできる環境」を重視

インターネットの普及やIT化に伴い、エンジニアの売り手市場が続いている中、エンジニアたちは何を重視して就職および転職先を決めているのだろうか。最初に、各世代のエンジニアを対象に「会社選びで重視した項目」について聞いた。その結果、各世代とも「給与や待遇が良い」が1位となった。しかし、令和新卒エンジニアの回答を見ると、「企業文化・会社の雰囲気」が39.2%と、他の世代に比べて高いことが判明。また、「成長できる環境がある」が27.5%、「教育・研修に力を入れている」が22.5%など、キャリアアップできる環境を就職先としてより重視していることがわかった。



新卒エンジニアのキャリアプランは、「定年まで同じ会社で働きたい」が最多の回答

次に、エンジニアとしてのキャリアプランを聞くと、令和新卒エンジニアで最も多い回答は「定年までずっと同じ会社で働きたい」で32.4%だった。「いずれは転職したい」の19.6%や「いずれはフリーランスになりたい」の6.9%と比べると、令和新卒エンジニアのキャリアプランは安定志向の傾向にあるようだ。



新卒エンジニアの約5割が上司に求める能力として「コミュニケーション力」と回答

また、「上司に求める能力」を尋ねると、新卒エンジニアで最も多かった回答が「コミュニケーション力」で51%、次いで「柔軟性」が46.1%、「コーチング力」が33.3%だった。これに対し、氷河期世代とバブル世代の回答を見ると、「リーダーシップ」が最も多く、氷河期世代で42.6%、バブル世代で43.4%となった。上司に求める能力が世代間で大きく異なることがわかる。



新卒エンジニアの世代は「柔軟な働き方」や「ワーク・ライフ・バランス」を重視

最後に、新しい働き方への関心を調べるため、「実践してみたい働き方」について聞いた。その結果、新卒エンジニアが「フレックス勤務」、「長期休暇が年間で取得できる」、「職場以外で仕事ができる」、「リフレッシュしながら仕事ができる」、「働く時間が自由に決められる」の5項目で、他の世代よりも高い関心を示していることが判明。より柔軟な働き方や、ワーク・ライフ・バランスを求める傾向も明らかとなった。



令和初めての2020年新卒のキャリアプランや働き方に関する考え方は、他の世代と比べて異なる点も多いようだ。業務を円滑に進めていくうえで、企業には、世代による考え方の傾向も踏まえた社員の育成やコミュニケーションの取り方、働き方に関する制度の整備などが今後求められていくだろう。

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